兄弟の話:13個のおもりと天秤の問題

【問題】
13個の重りがあります。そのうち1つは、他の重りと重量が違います。天秤を3回使ってこれを見つけなさい。
※見た目の違い、手に取った違いはないこととする。
※重いか軽いかはわかりません。

(答えは後半で)

 

 

これは有名な天秤を使ったクイズの一つです。昔、お母さんから私達兄弟に出された問題です。
記憶が正しければ、私が小3だった頃。そうなるとお兄ちゃんが小6で、弟が小2ということになります。(記憶違いでも前後1,2年くらい。)

 

 

確か、夏休みの時に「ゲームばっかりして宿題は終わったのか」という他愛もない話から発展したんだと思います。「そんなに屁理屈ばかり言うなら、これを解いてみろ」と、半ば挑戦的な切り出しだったんじゃないかな。多分。
当時は「最短何回ですか?」という表現だったかもしれない。でもそれはあまりに難しい…というか解説が面倒なので3回と提示しておきますね。

 

 

(別に私は兄弟とあまり一緒にゲームしてなかったんだけどなあ。
2人とも強すぎて話にならないから、なんかつまんなかったし、お兄ちゃんも私とやってもつまんなそうで。だんだん私は離脱して2人のゲームをずっと見ていた時に、この問題を出されたんだっけかな)

 

 

当時の私たち

 

 

 

この問題を出されて、小6のお兄ちゃんはアッという間に解き終わり、さっさとテレビゲームの続きをしていました。

弟は幾つかヒントを貰い、最後は何とか自力で解いて、お兄ちゃんとゲームの続きをしました。

 

 

私は。もう全然わからなかったです笑
(もうこの時から兄弟と脳味噌のシワの数が3桁くらい違ったんじゃないかな。)
ヒントを貰い、殆ど正解を言われても、全く解けませんでした。最後はベソかきながら。
正解を言われても、確かあまりピンときてなかったと思います。

 

 

未だに難しいこの問題

 

 

 

20年近く経った今でもこれを覚えてるのは、多分この問題が、まだ良くわかってなかったからだと思うんです。
確かに、その通りに手順を踏めば問題が解けるのかはわかりました。でも当時、何で兄弟はあんなに簡単に解いたのか。どんな切り口で進めれば良かったのか。なんだか難しいですね。

 

 

まるでミステリー小説の探偵役を傍観する助手の気持ちです。何で探偵はあの少ない情報だけで断定してしまうのか。ちょっと強引すぎやしないのか。他の可能性を、どうやって無くしていくのか。

 

 

いや、ミステリー程可能性は広くないけど、それでも幾つかの切り口は考えるじゃないですか。それをアッという間に無くして答えを導くあんたの脳味噌は一体どうなってるんだよ。問題の一体どこに「可能性の無くし方」が書いてあるんだよ。

 

 

今更考える、解くための切り口

 

 

 

あまりに何十年もモヤモヤしていたので、今更ですがしっかり解いてみたくなってきました。正解がわかってる人は読み飛ばしてください。

私はずっと、「どれが犯人か」ということばかりを追っていたような気がします。13個のうちたった一つしかない仲間外れにばかり気を取られていました。でも、1番の手がかりは「12個は全く同じ」ということだったんですね。天秤を使うわけですから、「釣り合う条件」を探せばいいということです。これが当時全然わからなかった所なんだと思います。「犯人」ばかりに気を取られていて、「釣り合わない」ことが特別なことだと思っていたけど、天秤なんだから「釣り合う」ことの方がよっぽど特別な状況ですよね。

 

02:解き方.jpg

 

例えば、「釣り合う条件」としては、当たり前ですが両天秤を同じ数にすること。
考えられるパターンとしては、

「6と6‥あまり1」
「5と5‥あまり3」
「4と4‥あまり5」

このあたりが、一回目の天秤で使えそうな組み合わせでしょう。天秤は3回しか使えないので「3と3」や「2と2」「1と1」はちょっと勿体ないので省きます。

 

 

「6と6」が釣り合った場合、残りの1つが犯人です。1回で解けそうですね。犯人が「重いか軽いか」を調べるためにもう1回天秤を使うとしても、計2回しか使いません。
…3回も使えるんだから、そんな都合のいい展開は期待できなそうですね。「6と6」で確かめられるのは、ざっくり言うと「残りの1つがシロかクロか」ということくらいです。そんな贅沢な使い方は多分しないでしょう。そんなこんなで「6と6」はナシ。

 

ということで、可能性としては

「5と5‥あまり3」
「4と4‥あまり5」

ということになります。この2つに絞れたら、多分「釣り合った場合」の今後の展開は予想しやすいでしょう。そうなると次に考えたいのは「釣り合わなかった場合」です。

 

 

1回目が釣り合わなかった場合、ヒントとなるのは「あまりがシロ」というところでしょう。ミステリーだと探偵に「あなたは犯人ではない」と言われた人達。人狼だと占い師に「あなたは村人です」と言ってもらえた状況です。村人認定された人の意見は一気に信頼度が上がるんですよね。だから2回目以降は、この村人認定された重りを使っていきます。

 

「村人と釣り合えば村人」「村人と釣り合わなければ人狼(犯人)がいる」

こうゆう手順を踏むことになるので、2回目以降がスムーズになるためには、1回目を「5と5」にすればいいか「4と4」にすればいいか、を考えることになるでしょう。

 

 

ひらめきは多方面からの観察によって出てくる

 

 

 

この手の問題を解く時に「ひらめきが大切」という話を聞きますが、そのひらめきとは一体どうゆうことなんだろう。私はお兄ちゃんを見ていて、あるいは今のデザインの仕事をしていて思うのは、ひらめきは「多方面からの観察」からくるのではないのかと思います。

 

決して天から舞い降りてくるものではないと思うんです。コウノトリが赤ちゃんを運んでくるわけじゃないし、人と犬が死んだら天使が空に運んでくれるわけじゃないように、「ひらめきが降ってくる」という表現はとてもスピリチュアルな言い方だと思うんです。

 

 

お兄ちゃんの頭の良さは、多分別格です。私は絶対にあそこまでいけません。でもその思考はとてもロジカルだと感じるんです。お兄ちゃんはあまり勉学に時間を割かない人だったけど、それでもあの頭の良さは実力なんだろうし、決して天から授かった得体の知れない才能じゃないと思うんです。
私はバカだけど、だからあの時とても悔しかったんです。私が一方向からしかこの問題を見れなかったことが。

 

今でも時々、兄弟でボードゲームをやりますが、やる前から順位は決まっています。当然何度やっても私がビリです。兄弟は、この多方面からの観察眼が長けていて、私は方面の数が少なく要領も悪いからです。そしてだんだん離脱して、結局2人でやってます。
悔しいなあ。出来ないって悔しいなあ。

 

 

さてさて、このへんでおしまいです。
問題を提示しておきながら答えを書いておかないのは失礼なので、以下は解答編です。おまけですね。

 

03:表記する.jpg

 

 

天秤の解答

 

 

 

さてさて、これから解説していくわけですが、まずは全体像を見ていきましょう。ちょっと情報量が多いですが後で詳しいところはやっていくので、まずはざっくりと「こんな問題だったよ」という事がわかればと思います。

 

アートボード 1 のコピー 10.jpg

 

 

わあ、たくさん。一つづつ解いていきますね。

 

アートボード 1 のコピー 3.jpg

 

 

 

まずは上記で説明したように考えていくと、1回目(青天秤)の組み合わせは「4と4」です。結果は「釣り合う場合」「右に傾く場合」「左に傾く場合」の3パターンです。

 

1回目の結果でわかることは、図の下側に記載しています。「シロ」が普通のおもり。「グレー」が犯人候補です。グラデーションは、「犯人だった場合、重いのか軽いのか」をあわらしています。このグラデーションは後々効いてくるのでおざなりにできないポイントですね。

 

 

解答:1回目が釣り合った場合

 

追加1.jpg

アートボード 1 のコピー 4.jpg

 

 

釣り合った場合の方が簡単なので、まずはこちらから進めていきますね。
1回目(青い天秤)で釣り合った場合、犯人候補はI~Mの5つです。このうち3つを片方の天秤にのせ、もう片方にシロ3つをのせます。

釣り合った場合。
これで候補は2つになりました。あとは簡単ですね。

 

アートボード 1 のコピー 5.jpg

 

 

一つづつのせてクロ(犯人)を探せばおしまいです。

アートボード 1 のコピー 6.jpg

 

これはピンクで釣り合わなかった場合です。これも既に犯人候補は3つに絞られているので、一つづつ確かめればおしまい。

 

 

解答:1回目が釣り合わなかった場合

 

 

.jpg

 

 

さて、上の図は先ほど登場した1回目の結果です。ここで釣り合わなければ、犯人候補は8つです。ちょっと多いですが、このグラデーションが効いてくるわけです。

1回目の結果でわかったことは

・犯人候補は8つ
・A~Dが犯人の場合軽い
・E~Hが犯人の場合重い

ということです。特に下2つは大切。この条件を使わない手はありません。
そこで考えられるパターン(を全部あげるとキリがないので、)主だったところだと、

・「軽×4」と「シロ×4」あまり重×4(逆も可)
・「軽×3」と「シロ×3」あまり軽×1 重×4(逆も可)
・「軽軽重重」と「軽軽重重」
・「軽軽重」と「軽軽重」あまり重×2 (逆も可)

このへんでしょうか。他にもパターンはたくさんあるので気になったら試して見てください。ざっくりとですが上記の可能性を潰していきましょう。

 

アートボード 1 のコピー 11.jpg

 

 

どれも候補がまだ多すぎるなあ。ということで、正解はこれです。

 

1 のコピー 8

 

釣り合った場合はわかりやすいですが、釣り合わなかった場合の結果の出し方は、これまでと少し違います。

「1-Ⅰ 2-Ⅱ」で見てみます。
軽いグループであるABCDでは、軽いほうが犯人なので犯人候補は「AB」です。
重いグループであるEFGHでは、重いほうが犯人なので犯人候補は「F」です。

 

 

 

アートボード 1 のコピー 9.jpg

アートボード 1 のコピー 7.jpg

 

あとは簡単。犯人候補が2,3個になったので、一つずつ乗せれば確かめられます。

よし、これで解説はできたかな。長いおまけだった…。

 

 

 

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