スチームパンクやらビンテージやら

30年余りの実家の窓の内枠は、木製の少し濃いめのニスが塗られていますが、それが少しずづ劣化して今では年輪が浮き彫りになってきています。触ると輪の筋がでこぼこしているのがわかり、また目視では凹んだ部分が少し黒ずんできました。

StockSnap_835SHFAF42.jpg

最近ではビンテージやらスチームパンクやらの少し年期のはいったアイテムが流行し、自作インテリアを楽しむ方も増えてきているように感じます。自作制作品を販売する用のアプリが登場してから(それ以前から?)拍車をかけてきていますね。ものに付加価値をつけることを、当然のようにしてきています。だからこの窓を見た時に、こんな感じがビンテージというのだろうなと感じました。

ビンテージとは、正確には20~100年以前に創られたものだそうです。私の実家は築30年と少しですから、まあこの家はビンテージハウスといったところでしょうか。

私も先日、このビンテージブームにのっかって、テーブルの天板を創ったことがありました。木の板材をバーナーで黒こげにして、金たわしでゴリゴリに煤を落とし、木目の凹凸を浮き彫りにさせて、あたかも年期のはいったテーブルに仕上げたという具合です。実際にはとても楽しかった(怖かった?)作業で、皆さんがハマるのも分かる気がしました。

このミニマリズムをやたらと唄うデザイナーが増えている中で、ユーザーの求めているのはこういった手を加えた装飾なんですね。情報をすっきり見せたいデザイナーの一方、要素を付け加えたいユーザー。私はどちらの思いも尊重したいので、その合致する所を創作するのはおもしろいですね。

さて、ビンテージブームが呼び寄せたのかなんなのか知りませんが、近年ではスチームパンクも注目されてきました。私はスチームボーイのイメージが強かったのですが、どちらかと言うと男性的な印象がありました。調べてみると、ラピュタやハウルなどの、ジブリ作品から流行がじわじわきているという解釈もあるようですね。

私も今携わっている映像制作で、スチームパンクの世界観を取り入れてほしいという要望から、このジャンルを知りました。

この何に使うのかよく分からないギアむき出しの装飾が、今のミニマリズムに対抗した時代の流れなのではないかと感じています。深澤直人やスティーブジョブスらが思い描いた価値観とは相反して、まるで対立するかのようなブームですよね。まあ彼らはプロダクトの人間ですし、恐らくこのブームはファッション路線から到来していると考えているので対抗というわけではないのかもしれませんが。

この価値観が多様化する時代の象徴なのではで面白いですね。フランスの産業革命時代のように、ファッションは格差を表すツールではないし、和服や洋服のように国を分類するようなツールでもなくなってきている。数十年前までは、日本国内でも「80年代ファッションはこんな感じ」だとか「90年代はこれ」「20年サイクルでファッションは到来する」という見方ができていたのに、もうそんな分け方も難しくなってきました。これからどうなってくるんだろう。楽しいです。

関連記事

  1. 惑星と宇宙船の制作秘話?

  2. 要望と解答

  3. 絵と言葉の一研究「わかりやすい」デザインを考える

  4. 明朝とゴシックは混在してもいいじゃない

  5. 「好き」を続ける方法:仕事や趣味を続ける技術

  6. 言葉の使い分けはファッションみたいかも

  7. 2017トレンドカラーは何色?

  8. センスは特別なものなのか

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。